高齢化社会到来です。
すでに現役世代の負担は、半端で無いものとなってきています。
75歳以上の方の健康保険は、ほとんどが援助によるもの、国庫負担や健康保険組合からの納付金により賄われています。
現在の男性の平均年齢は80歳代、女性の平均年齢も90歳代ですが、国はとうとう「人生100年」という言葉を使い始めました。
40年ぐらい昔は定年の年齢は55歳でしたが、今は60歳が普通、今後は65歳になろうとしています。
どんどん人間が長生きをしているのです。
働く期間もそれに合わせて長くしないと、当然老後の資金計画に狂いが生じます。
退職後はゆっくりと余生を楽しむ。。。そんな時代が過去のものになろうとしています。
「退職」という言葉は、人生の中の一区切りとなるものであり、その後はまた働いていかないとゆとりのある生活はできません。
2017年、国民年金の最低加入期間(保険料納付済期間)が25年から10年と短くなりました。
これは老後の無年金者を少なくするために国が出した苦肉の策です。
意識していないと、もっと言うならばライフプランをしっかりと立てておかないと、「10年保険料を払えば年金がもらえる」なんて考えていると大変なことになります。
国民年金を40年間(20歳〜60歳)しっかり保険料を払い続けての年間の受取額は80万円弱です。
単純に計算して、10年間だけ保険料を払っていたのであれば、当然4分の1の受取額の20万円弱となります。
この数字は「年間」の数字であって、「毎月」の数字でないことを認識してください。
フリーランスという言葉が世間で言われるようになって久しくなりますが、フリーランスで現在の生計を立てている方、しっかりと国民年金保険料は払っていますか?
16,340円(2018年度時点)という金額を毎月しっかりと支払っていますか?
この支払いをおろそかにしていると将来的にしっぺ返しを受けることとなりますよ。
もし、払えていない場合、早期であれば救済手続きがありますので、居住地の市役所に相談に行ってください。
会社勤めの方の場合は、「厚生年金保険料」を支払っていることを、毎月あるいはボーナスの給与明細で確認してください。
厚生年金保険料が支払われているのであれば、先ほどの国民年金保険料も納めていることになっています。
またこの場合、国民年金に上乗せして「厚生年金」を将来受取ることとなります。
もし、厚生年金保険料が給与明細に出ていない場合は、勤務先の総務の方に確認してください。
別途、「国民年金」保険料を払わないといけない状態かもしれません。
「誰も教えてくれなかった」という言い訳は、将来年を取ってからでは通用しません。
ここ半世紀で社会保障制度が大きく変わってきています。
「相互扶助」から「世代間扶養」、「応能負担」へと言葉が変わってきています。
この言葉には非常に大きな意味合いを持っていると感じます。
国が主体となる公的年金は現役世代の負担を考慮して、とうとう上限を設け、受取る人にも負担を強いるものへと変わってきています。
公的な必須の制度だけではなく、任意の制度(idecoや民間の保険商品など)も利用して老後の設計を立てる必要のある時代になってきています。
いや、そうしないと身体が老化して思うように動いかないのに、毎月の収入がなくギリギリの生活をしないといけないなんてことにもなりかねません。
そのためにも、早めの対策を立てるようにしましょう。
宣伝ではないですが、近くに認定されたファイナンシャルプランナー(FP)は必ずいるはずです。
気軽にFPに相談してみてください。あるいは複数のFPの話を比べてみることもいいかもしれません。
そうすることによって、将来のリスクを減らせることを祈念します。